ワルイアソビ
-5-
武我に促されて、俺はまたフェラをした。
奉仕しながら、さっきアナルに差し込まれた武我の指の感覚を思い出して身体が熱くなった。
指じゃなくて、今俺の口の中にあるこれが突っ込まれたら。
そんな妄想を、どうしても止められなかった。
マジ、相当イカレてるよ、俺。
告白さえも出来ないまま、身体はどんどん武我に溺れていく。こんな事を続けてたら、いつか、挿れてくれって武我に縋っちまいそうだ。
「明日も来いよ、晶。遊ぼうぜ?」
俺が帰る時、ドアに寄り掛かりながら、まるで謎を掛けるようにして武我は言った。
「あ、明日は…」
俺が口篭ると、武我は眉を上げた。
「美野里チャンとデート?」
不服そうな口ぶりでそう言われ、また身体が熱く火照る。
少しでも妬いてくれてるのかと、期待しそうになっている自分がおかしかった。
「明日は、ウチに来れば?親、いねえし…」
俺の言葉に二ッと笑うと武我は頷いた。
「おっけ。じゃ、また明日な?」
武我に頷き、俺はすっかり暗くなった表へ出た。
武我に身も心も囚われて、ガチガチにハマってる俺。けど武我は、ただ、この新しい遊びにハマってるだけなんだ。
「いつか…、飽きられるんだろうなぁ」
でもきっと、俺の方から武我の手を拒むことはない。
首筋に冷たい風を感じて身を竦めると、俺はマフラーを巻き直して駅へ向かって歩き出した。
武我にどんなに傷つけられても、俺は自分がどんどん深みに嵌っていくだろうと分かっていた。
だって、ただ見ていることしか出来なかった武我が、遊びとは言え俺にエッチな事をしてくれるんだぜ。止められる訳がねえよ。
けど、それがどんなに危険なことか、俺は実際分かってなかったのかも知れない。
学校でも、殆ど毎日のように、俺は武我のチンコをしゃぶった。
武我にトイレや用具室に連れて行かれれば逆らわなかった。 最初は学校で隠れてするスリルや、勿論、これがアブノーマルだっていう罪悪感や、そんな物が 無い混ぜになって武我にとっては酷く刺激的だったんだろうと思う。
けど、段々に、武我が苛ついてきているのが俺にも分かった。
何が気に入らないのか、俺にはなんとなく分かる気がした。
多分、武我は俺とこんな遊びをしている自分が許せないんだろう。
堕ちて行くような気がして、堪らないのかも知れない。
そして、こうして武我を汚し続けている俺のこともまた、許せないのだと思う。
「もういいっ…」
苛々とした口調でそう言うと、武我は髪を掴んで俺の頭を退けた。
「ごめ…。歯、当たった?」
俺が見上げると、ふい、と目を逸らし武我は怒りを鎮めるように目を瞑った。
「いや…」
俺がもう一度口を近づけようとすると、武我はまた俺の頭を強く押した。
「いいって」
「……乗らねえ?」
訊いてみたが、感じていない訳じゃないのは俺が1番良く分かっていた。
俺の手の中でビンビンに勃起している。それなのに、武我は何かに酷く腹を立てているように見えた。
「立てよ、晶。下脱いで、ここへ座んな」
「え?いや…、俺はいいよ」
俺が答えると、武我はまた苛々とした様子で俺の腕を掴んでグッと引き上げた。
「いいから、脱げって」
その目を見ると、なんだか無性に怖くなった。
俺は黙って武我に従い、ズボンとパンツを脱ぐとドアに取り付けてあるフックに引っ掛けた。
便座の蓋に腰を下ろすと、その冷たさに少し身体に怖気が走った。
ブルッと震えた俺を武我が乱暴に押した。
身体が後ろへ傾き、俺の股間に被さっていたシャツがずれた。すると、下から現れたはしたない俺の息子を見て、武我は笑った。
「すげ…。しゃぶっただけでおっ立ててるなんてアリ?何処まで淫乱だよ、おまえ」
普段は以前と変わらないのに、こうして俺と悪い遊びをしている時の武我は容赦がない。
俺を辱めるような言葉をわざと口にしては、その苛立ちをぶつけてきた。
「もっと、腰上げろよ」
「な、何すんだよ?」
「いいから、ほら…」
俺の前にしゃがむと、武我は俺のアナルを弄ってきた。
「やだって、そこっ。武我、弄るなって…」
自分の部屋や、それから俺の部屋でする時は身体を触って来たが、学校では俺にフェラをさせるだけだった。それに、武我の部屋で初めて後ろを弄られて以来、チンコは慰めてくれてもアナルには1度も触れては来なかったのだ。
それなのに、学校の便所でこんな事をするなんて思わなかった。
「武我っ、やッ…」
くぷん、と先が入ると後は簡単だった。
口では嫌がってるくせに、俺の身体は正直に武我を欲しがって反応した。
「嘘つきだな、晶…」
それを指摘し、武我は笑った。
俺のアナルがどんどん自分の指を飲み込んでいくのを勿論分かっていたからだ。
「んくぅぅ…ん」
すぐに奥まで犯されて、俺の鼻から甘ったるい声が抜けていった。
「ここだけでイッて見せろよ、晶…」
「ンなッ…無理…あっ」
「出来るって。前弄ってる時より、すげえ感じてんじゃん」
余程甚振りたいらしく、武我は言葉でも俺を煽った。
「なあ、こんなに後ろが好きなのに、女とヤってて満足できんのか?」
声を堪えて唇を噛む俺を見上げ、武我は皮肉な口調で言った。
何にも分かってねえよ、武我。俺は、後ろが好きなんじゃねえ。
おまえが好きなんだ。
だから感じる。武我の指だから。
俺にこんな事しちゃ駄目だ。
こんな、期待させるような事しちゃ駄目なんだって。
こんな事されたら、マジにセックスしたくなる。
抱いてくれって、言っちまいたくなるんだよ。
「んあっ…、あっ…」
指が増えて俺の中を掻き回す。
もう、声が押さえれていられなくて、俺は首を捻るとシャツの襟を口に咥えて噛んだ。
「ここだろ?ほら…、晶」
覚えていたらしく、武我の指がそこを擦り始めた。
「んくぅ…っ…、んふっ…んふぅッ…」
狭い便座の上で身体を支えている腕がぶるぶると震え出した。
射精したくて、もうチンコはパンパンに膨れ上がっている。でも、武我は触ってはくれなかった。
俺は噛んでいたシャツを離して、武我に訴えた。
「た、頼むよ、武我ぁ…。もう、痛てえよぉっ…」
「駄目だって。ケツだけでイきなよ」
「やっ…、はぁっ……あっ、あっ…」
自分でも情けないほど切なげな声が唇から出ていった。
「武我ぁッ…、頼むからぁ…っ…ああっ」
そのポイントを連続で擦られて、俺の身体は震え始めた。
びくっ、びくっと、意思に反して身体が跳ね、チンコの中を熱い何かがせり上がってくる。
「ふぁっ…あっ…んっ…、んっ、んっっっ……あっ…」
武我の望み通り、とうとう俺はケツだけでイッちまった。
フィニッシュはチンコを擦られてイッたのとは違った。
けど、気持ち良くて放心するほどだった。
ぐったりとしたまま眺めると、俺のチンコの先からは確かにザーメンが零れていた。
「すげ、初めて見たぜ…」
ペロッと唇を舐めて武我が言った。
「マジ、エロいな、おまえ…」
まだ奥の方が燻っていて気持ちが悪い。俺が手を伸ばすと、それより先に武我が俺のチンコを握った。
「出し足りねえの?」
「ん…」
俺が頷くと、もうべとべとに濡れているそれを武我は擦り始めた。
「あんっ…あっ」
秒殺で俺はまた射精し、ぐったりと後ろの壁に寄り掛かった。
すると、汚れた手をトイレットペーパーで乱暴に拭い、武我はファスナーを開けて俺の前に立った。
「俺も頼む…」
ギンギンになったそれを鼻先に突きつけられ、俺は素直に口を開いた。
すると、武我の手が俺の頭を押さえつけて、動かし始めた。
夢中だったから、チャイムなんか聞いた覚えはなかったが、昼休みは、きっととっくに終わっている。
消えたまま戻らない俺たちを、武我の彼女はどう思っているのだろう。
学校が終わった後、2人が仲良く帰るのを見つめながら、俺がどれだけ嫉妬に身を焦がしているか、彼女も武我も知らない。
けど、ここ何週間か、琴音よりも俺の方が沢山、武我のチンコをしゃぶっている筈だった。
目だけを上げて見上げると、武我も俺を見ていた。
おまえにケツを弄られて以来、俺はもう美野里とは寝てねえんだよ。
女なんかじゃ、満足できねえ。
マジにそうなっちまったんだ。
畜生、武我もそうだったらいいのに。
琴音にフェラさしてる時に、少しでも俺の事を思い出してくれたらいい。
「ん…」
チュッと音を立てて、口から出すと俺は舌を丸めて先を突付いた。
「くっ…」
武我が声を漏らすと、俺の股間が熱を増す。
俺は片手を下ろすと、また熱くなってきた自分のチンコを掴んだ。